新しい年がはじまりました。
昨年の末頃から「年が明けたら運動をはじめよう」とか「新年になったらアレを目標にしよう」とか、静かな意気込みを燃やしていた方も多かったかも知れませんね。
順調なスタートが切れたでしょうか。
新年や誕生日などの特別な日が、私たちの心理的なスタート地点となり、過去の失敗からの距離を生み出し、新たな目標に向かって進む力を与えることが、科学的に証明されています。
これを「フレッシュスタート効果」というのだそうです。
元論文はこちら→
Dai H, Milkman KL, Riis J. Put Your Imperfections Behind You: Temporal Landmarks Spur Goal Initiation When They Signal New Beginnings. Psychol Sci. 2015;26(12):1927-1936. doi:10.1177/0956797615605818
この研究では、そうした「時間的ランドマーク」が、人々の自己評価や目標達成への取り組みにどのように影響を与えるかが検証されました。
時間的ランドマークとは、年初や誕生日のように、過去の自分と現在の自分を区別する重要な日のことです。
これらは、私たちに「新しい始まり」の感覚を与え、新たな目標に挑戦するモチベーションを高めます。
例えば、新年には多くの人がダイエットや運動、勉強などの新しい目標を設定します。
これは、新年が「新しい自分」をスタートさせる機会と捉えられるためです。
同様に、誕生日や仕事の記念日なども、自己改善の機会として機能することがわかっています。
この理論を裏付けるために行われた実験では、参加者たちが時間的ランドマークを意識することで、過去の失敗からの心理的な距離を作り、新しい目標達成に向けての取り組みが増加することが示されました。
「新しい自分になったつもり」になるのですね。
この発見は、私たちが目標を設定し、達成する過程で、時間的ランドマークを意識的に利用することの重要性を示しています。
新しい年、新しい月、あるいは新しい週が始まる時、私たちは新たな可能性に向けて一歩を踏み出す機会を得ます。