現代社会で、私たちはさまざまな形で心のケアを求めています。
一方で、ペットとの交流は幸福感を高めると言われていますし、実際、多くの人がペットとの時間を過ごしています。
では、このペットとの絆が、特に看護師のような心身ともに厳しい職業に就く人々にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
最近の中国での研究によると、看護師の間でペットを飼うことは珍しくなく、実に約17%が家庭でペットを飼っているのだそうです。
元論文はこちら→
Jiang H, Mei Y, Wang X, et al. The influence of pet ownership on self-compassion among nurses: a cross-sectional study. PeerJ. 2023;11:e15288. Published 2023 May 3. doi:10.7717/peerj.15288
彼らの多くは犬や猫といった身近な動物たちと生活を共にしています。
この研究は特に、ペットの飼育が看護師の「自己共感」に与える影響に焦点を当てています。
「自己共感」とは、自分自身に対して優しく、理解を示し、ストレスや困難な状況においても自己受容の姿勢を持つ能力です。
看護師にとって、この能力は日々のストレスや感情的な負荷に対処する上で非常に重要です。
研究では、ペットを飼うことが、自己共感やマインドフルネスの高さに関連していることが示されました。
では、なぜペットはこんなにも私たちの心に良い影響を与えるのでしょうか?
ペットは無条件の愛と支援を提供し、看護師が仕事で直面するストレスや圧力を和らげる役割を果たしているのかもしれません。
また、ペットとの時間はマインドフルネスを促し、日常の忙しさから一時的に離れる機会を提供しているのでしょう。
この研究はオンライン調査によるもので、特定の看護師グループに限定されているため、結果を一般化することには慎重さが求められます。
しかし、看護師に限らず、私たち一人一人がペットからどのような支援を受けているのか、またそれが私たちの心の健康にどのように影響しているのかを考えるきっかけになるかもしれませんね。
心を癒す、ペットとの深い絆。
この研究は、私たちがペットとの関係を見直し、新たな価値を見出す機会を提供してくれるかもしれませんね。