映画「ゴーン・ガール」

 

以前から「どんでん返し」と評判の映画「ゴーン・ガール」を配信で観ました。

どんな内容かを知らずに観始めたのですが、確かに理解できない不気味さが際立っていました。

主人公は「理想の夫婦」を演じてきた二人です。

相手が自分の支配下から外れることは許せることではないし、罰を与えることに容赦がない。しかも、そのための策は用意周到で、自分の意図した通りにコマのように動かしていく。

ところが、相手の方も次々に本当の姿が露わになっていき「どっちもどっち」の状態になっていく。

映画が進行していくうちに、正体が明かされていくのに、逆に人の心のわからなさが前面になってきます。

「ここで終わりではないの?」「落としどころをどうするつもりなの?」と思いながら観ていました。つまり、絶望へと進むのが目に見えていたからです。

ラストは、再び「理想の夫婦」を演じることになったテレビカメラを前にした二人のインタビュー・シーンでした。

映画を見て、これは原作を読まなければ本当の面白さを汲み取っていないかも知れないと思いました。

映画は客観的に見せてくれますが、心理描写については文字の方が優れていると思うからです。

「ゴーン・ガール」は評判通りの面白いサスペンス映画でした。