「まちぶる」

 

妻がネックレスの細いチェーンをほぐすのに集中して取り組んでいました。

「まちぶったの?」

返事がなかったので聞こえなかったのだと思い、もう一度繰り返しました。

すると、今度は返事がありました。

「私?え?なんて言ったの?」

自分に向けられた言葉ではないと思っていたらしいです。

「…まちぶったの?」

「まち…かぶる?なに?」

「もしかして、『まちぶる』って知らない?」

「わからんよ。なに?方言?」

「うちなーぐち。それ、そんな状態のこと」

妻の手元にあるネックレスのチェーンを指差しました。

「これ?」

「じゃあ、『まちぶる』って言わないんだったら、なんて言うわけ?『まちぶる』以外にないでしょ。」

「これは『絡まる』でしょ」

「…ぅ。そうね。…そうとも言うね。」

「そうとしか言わないでしょ」

沖縄の地方によって「まちぶる」の分布に差があるのか、あるいは世代間の違いなのか。

ジューミー vs マースケー論争(勝手に論争と言っているのは私だけ)と同じく、調査が必要そうです(笑)