今の世の中ほど手に入りやすい情報が溢れている時代はなかったと思います。
本来、社会の中で生きていく上で必要なこと、あるいは知っていた方が良いとされていることが、価値のある情報とされてきたものです。
そして、それらの有益な情報は一般の人にはなかなか手に入りにくいものでした。
ただし、そもそも価値観が多様化している現代では、その情報の価値基準さえ曖昧のような気がします。
しかも、最近は、その情報の真偽が全く吟味されることなく垂れ流されている状況です。
意図的に情報が操作されている場合もあります。
「誰々がそう言った」という引用文句はもちろんアウトですが、「新聞に書いてあった」「テレビで言っていた」「ネットで見た」などは全て間違いを前提のうえで受け止めた方が無難な時代です。
自分の主義や信念に反することは容易に受け入れられないのが人間です。悪意がなくても簡単に歪曲してしまいますし、そのために憶測で脇を固めようとさえするものです。
「根拠はどこに?」
その問いを常に心に留めておくことが必要です。
本当かどうかを判断するのは、急がなくて良いのです。
たった今聞いた話を鵜呑みにするほど愚かな行為はないのだということを肝に銘じなければなりません。
思い込みを避けて、広い視野を持ちたいものです。