今年も感謝

 

2021年も暮れようとしています。

 

今年は31日が金曜日でオーバーナイト透析があるため、私と担当スタッフ、そのクールの患者さんを含めて、あまり今年最後の日という意識が薄い感じもします。

そういえば、透析は曜日ごとの業務で回っているので、週最後の土曜日の業務が終わればホッと一息つくのでしょうが、カレンダーでは1月1日ですし、ちょっと違いますね。

1年間のねぎらいと無事過ごせたことへの感謝は、やはり今日でなければなりません。

 

沖縄っぽく、私は大晦日の夜に「ヤシチヌウガン」をします。

本来なら旧暦の12月にやるものですし、準備するものも適当で、あくまでもナンチャッテ作法なのですが、「いつも守ってくれてありがとう」の感謝を、形として表したいと思ってのことです。

 

これは中部病院時代の、私が勝手に師匠と仰ぐ、上原元先生の真似です。

上原先生は、最後の透析患者さんが帰宅し、業務の片付けが終わるまで待って、その後に透析室の四隅に手を合わせて回っていたのでした。

私たちも先生の後ろから神妙な面持ちでついて回り、一緒に手を合わせたものです。

「1年間、無事過ごせたことに感謝します。来年もよろしくお願いします。」

極めて簡単なシンプルなウガン(御願)でしたが、素人がやる以上の効果はあったのだと思います。

中部病院では大きな事故もなく、毎日の業務をつつがなくこなすことができましたから。

 

その時は、まさか自分がクリニックを開業するとは夢にも思っていませんでしたが、自分が責任者になった今、上原先生の当時の気持ちがよくわかる気がします。

何事もなく、普通に過ごせることがどれだけ大事で、それ自体が感謝なのだと。

 

今年もありがとうございました。来年もよろしくお願いします。