今やること

 

大変申し訳ないのですが、最近私は「ワクチンを射たない」という方に対して、改めてお話を加えて説明をしようとはしなくなりました。

今はワクチンが必要な方、ワクチンを希望する方に1日でも早く届けたいという気持ちの方が強いです。

一時期はどうしようもなく苛立ちましたし、落ち込みもしました。わかってくれないことに相手への哀れみも覚えました。

医療者の「推奨はするが無理強いはしない」という原則から大きく逸脱したものだったと反省しています。

 

しかし、そうしている場合ではないと気づき、目標を目の前の救うべき相手に定めることとして、集中することにしました。

もちろん「○○が不安だから、説明を聞きたい」「○○のメリットとデメリットを知りたい」という方には、できるだけ時間をとってお話をするようにしています。

それからアレルギーがあって射ちたくても射てない方に対しては周囲の方達に守ってもらえるように、ご家族への理解を求めるようにしています。

 

私は感染症の専門医ではないですが、普通に考えてもこの新型コロナウイルスはここ数年で消滅するものではありません。嵐は過ぎ去っていきますが、このウイルスは残り続けます。

どうしたって落ち着くまでに5、6年はかかるはずです。あるいはもっと長い年月をかけながら人類は免疫を獲得しつつ折り合いをつけていくのだと思います。(すみません。これは私の肌感覚の想像に過ぎません。)

「ワクチンを射たない」という方達は、その長い道のりをその覚悟で生活することを選択した方達なのだと理解しています。それは、まるで自分とその周囲の方達の身体を賭けた「壮大な実験」のように思います。

 

沖縄県では連日300人を超える感染者が報告されています。予想されたことでしたが、第5波の大きな波が襲ってきています。

希望する方々が早く接種できるように、私たちができることは何なのかを考えながら進んでいきたいと思っています。