だいぶ前に読んだ本ですが、たまに読み返してみたくなり、読み返したら、また少し励みになります。
BORN TO RUN 走るために生まれた ―ウルトラランナーVS人類最強の“走る民族” クリストファー・ マクドゥーガル著、近藤 隆文訳
この本が出た当時は、ベアフットランニング、はだし感覚のシューズが流行しました。
なかには、十分なトレーニングをしないまま、薄底のシューズで却って故障して、アメリカでは訴訟にも発展したのだという話も聞きました。
今は厚底シューズの隆盛が目立っていますし、厚底シューズで次々に好記録を打ち立てる一流ランナーの姿は、私もミーハーな気持ちが大いに刺激されます。
厚底 vs はだしの話は抜きにして、この本の中で語られるランナー達の言葉は共感するところがいくつもあります。
例えば、こんな言葉。
「長い距離を走ってると」と彼女はつづけた。「人生で大切なのは、最後まで走りきることだけって気がしてくる。そのときだけは、わたしの頭もずっとこんがらがったりとかしていない。なにもかも静まりかえって、あるのは純粋な流れだけになる。わたしと動作とその動きだけ。それがわたしの愛するもの ー ただ野蛮人になって、森を走ることがね」
走っているときは頭もこんがらがったりとかしていない。
私が好んで走るようになったのは、まさしくこれがあるからだと思います。
「走る瞑想」と私が勝手に呼んでいる動きです。
ほかにも、人間機関車ザトペックのお話だとか、個性的な人間たちと、彼らの興味深い話がとても面白く読めます。