人のこころを打ち、いつまでも世に広まっている言葉というのは、やはり真理に通じているはずだと思います。
出展もわからず、細かい言葉の遣い方も違うのでしょうが、この言葉、どこかで聞いたことがありました。
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子ども叱るな 来た道だもの
年寄り笑うな 行く道だもの
来た道 行く道 二人旅
これから通る今日の道
通り直しのできぬ道
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私が50代になって変わったことというのは、年齢を重ねて親の気持ちが少し前よりわかるようになってきたことかと思います。
人生の先輩として、時代を生き抜いてきたことに尊敬の念が湧きますし、親の心理としても共感します。
しかし、子ども(若い人)については、少し違っていて正直に言えば複雑です。
私たちが「来た道」というには、あまりにも世の中が変わりすぎていて、まるで違う「道」だからです。
ネット社会をはじめとしたテクノロジーの進歩は、生活様式そのものを激変させてしまいました。
しかも、AIの発達など、これから先もまだまだ変化し続けることが大前提の、テクノロジー依存社会です。
変わり続ける社会を相手に、今の子どもたちは、本当に大変だと思います。
場合によっては、様式だけでなく、社会的価値観までも変わることを余儀なくされてしまいます。
その中で「自分の人生の意味」について、より真っ直ぐに問われてくる世の中になるのでしょう。
若い人たちの姿を見ていると、期待する気持ちと将来に対する不安な気持ち、そして応援したい気持ちがたくさん入り混じって、とても複雑な気持ちになります。