モタさん(斉藤茂太さん)の「生きがい探し」という本を読みました。
この本は、精神科医の視点が勉強になり、それと同時にモタさんの「自分の心の取り扱い方」についての提言が参考になります。
例えば、「ストレスを柳に風と受け流す」の章。こんなことが書いてあります。
会社で同僚に嫌味を言われた、あるいは夫婦ゲンカをしたとしよう。マイナス因子に捕らわれて「イライラ」したり、物事を「ウジウジ」と考えていると、ストレスはたまるばかりである。そんなときは「まあ今日だけは、好きなことを言わせてやるか」ぐらいにいなしてしまえば、「イライラ」も「ウジウジ」も起こらない。ちょっとしたプラス思考を呼び込めば「プラス・マイナス=ゼロ」に近づける。それだけストレスも小さくなる。
私はよく、人に「あなたは忙しくて大変でしょうに、いつもニコニコしている」と言われる。だが本当の「ニコニコ」ではなく、偽の「ニコニコ」、プロの「ニコニコ」であることもままある。むろん私も心配や辛さで、精神安定剤や眠剤を飲まねばならなぬこともある。だが人前では、無理をしてでも「ニコニコ」しているのかもしれない。
人間は悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだという説もある。いくら悲しくても、先手を打ってニコニコしていれば、自己暗示にかかって心が晴れることもありうるのだ。いやなこと、辛いことを「楽しみ」に転換するのも一法だ。
「先手を打ってニコニコする」
このブログでも度々取り上げていますが、心身一如が真理であるのならば、身体で心をひっぱってあげるというのは、良い効果が期待できる、ひとつの手段だと思います。
口角をあげて無理やりにでも笑顔をつくる。
落語や漫才を聞いて笑う。
笑う門には福来たるというのは、本当だと思います。