透析クリニックは、1月2日から仕事初めになります。
1年の区切りが、週末にかかっていたので今年はわかりやすかったのですが、例年は12月31日と1月1日の区切りがなかなかつかないことが多いのです。
初詣もウィークデーには時間が取れないので、だいぶ経ってから行くことが多いのですが、今年は早くも昨夜のうちに初詣に行くことができました。
天気にも恵まれていますし、今年は「良い年」を迎えることができていると喜んでいます。
今朝、クリニックの郵便受けを見てみると、日本医師会雑誌が入っていました。
ふと新春対談のタイトルに目がいきました。
「人のために役立つことを」
中身を見てみると、その言葉の主は平成27年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智先生でした。
大村先生が作られた抗寄生虫薬イベルメクチンは熱帯病のオンコセルカ症やフィラリア症、沖縄に多い糞線虫症の治療薬として非常に多くの人たちを救ってきました。
また大村先生は、イベルメクチンをアフリカの方たちに無償で提供されています。それは年間約3億人の方に使われているといいます。
以下は対談の中の言葉の引用です。
「 (略)
価値観というものは、やはり若いうちに醸成されるべきものだと思うのです。具体的にああしろ、こうしろではなくて、生きていくうえの人生観というか価値観について、まずしっかりと勉強してもらうための何かが必要ではないかと私は思います。
ではどうするのかと言われたら、いちばん先に考えるのは、いかに人の役に立つかということです。ただ単に「勉強しろ」ではだめで、自分自身をいかに役に立たせるかを学ぶことから始めることが大切です。
(略)
私などは子どものときから、「とにかく人の役に立つことがいちばん大事だよ」と祖母に言われ、教えられてきました。ですから、世の中がそのようになっていけば、医学ベースで「人を助けてやろう」と思う人が出てくると思います。」
実際に有言実行されてきた大村先生の言葉には説得力があります。
新春の時期に、読み応えのある対談でした。