「蓮 と 鶏」

今朝は空が高く、刷毛で描いたような雲が流れていました。

最近は、小雨が降ったりぐずついた天気が続いていただけに、久しぶりにさわやかな朝を迎えた気分です。

出勤して、部屋の机にあった読みかけの詩集を開くと、ある詩が目に飛び込んできました。

金子みすゞさんの詩です。

 

 

   蓮 と 鶏

 

 泥のなかから

 蓮(はす)が咲く。

 

 それをするのは

 蓮(はす)じゃない。

 

 卵のなかから

 鶏(とり)がでる。

 

 それをするのは

 鶏(とり)じゃない。

 

 それに私は

 気がついた。

 

 それも私の

 せいじゃない。

 

 

よく蓮がきれいな花を咲かせるのは泥の中で育つからだというお話を聞きます。

人生に例えることも多いのですが、金子みすゞはそれさえも「蓮のせいじゃない」と言うのです。

原因と結果、試練と願い。

 

そうだよなあ、そうなんだよなあと独り言をついもらしてしまいました。

写真はWikimediaから。

 

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