菜根譚の中に「天の意志には逆らえないが、跳ね返す策はある」という箇所があります。
天が冷遇して幸福をさずけてくれなければ、わが徳をみがいて幸福をかちとるがよい。
天が苦役を課して肉体を苦しめてくるなら、わが心を楽にして苦痛をいやすがよい。
天が苦境に突き落として行く手をはばむなら、わが道を守って初志を貫徹するがよい。
これなら、天といえども、どうすることもできまい。
ここでいう「天」とは、おそらく私達がよく遣う「運命」と同じ意味ですね。
「試練」や「逆境」は避けることはできないが、対処はできるというヒントを与えてくれています。
そのヒントとは、
「わが徳をみがくこと」
「わが心をみがくこと」
「わが道を守ること」
つまりは、すべては「我次第」ということ。
「な~んだ。」という感じもないではないですが、結局は自分次第であるということは古からの真実なんですね。