TEDに、非常に考えさせられるテーマがありました。
アメリカ ケンタッキー州ジョージタウン大学のアビゲイル・マーシュ教授のプレゼンです。
「人が利他的になる理由」
自らの身を削ってでも他人を助けようとするなど、無私の行動をとる人々がいます。
心理学を研究するアビゲイル・マーシュ教授は、その利他的な行為をする人々は何が違うのかを探っています。
彼らは普通の人と脳の構造が違うんでしょうか?
また、赤の他人に腎臓を提供するドナーなど、彼らの動機はいったい何なのでしょうか。
マーシュ教授は彼らに直接質問をしたそうです。
彼らからの答えは「何も」「特別なことなんて何もない。自分は他の皆と同じです」でした。
つまり、その答えから伝わってくるのは、彼ら利他主義に徹する方たちは、自分のことを何かの中心だとか、自分が他の人と何か違うとか、そういうことを一切思っていないということだったそうです。
彼女は、そのことを「驚くべき自己中心性の欠落」と表現しています。
そして、それは言い換えると、アウグスティヌスの言葉にある人間を天使たらしめる 性質「謙虚さ」のことです。
彼女は講演の中で、こう続けています。
「自分を取り囲む世界に中心がなかったら、内輪も外輪もあり得なくなります。
誰かと誰かの間で 自分の心配や思いやりを向ける価値を 比べることも ありません。
まさにここが 並外れた利他主義者と普通の人とを 分かつところだと思います。」
世界と自分を隔てる境界がない。
にわかには理解することができない、マーシュ教授はすごいお話をしています。
12分ほどのお話です。お時間がありましたら、ぜひお聞きください。
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