クリニックに通う80歳台の女性 Tさんは、いわゆるユタを生業としている方です。
「なんでかね~」と言うのが口ぐせですが、あまり深刻さがないので、これもストレスをためないコツなのかなと感心します。
そのTさんが、先日の外来で「先生に是非あげたいものがある」と言って手渡してくれたものがありました。
「へ?なにかな?」
訝しがる私をよそに、Tさんは嬉しそうに説明を始めました。
「これにはちゃんとお祈りもこめてあるから、ね。」
袋から取り出すと、数珠のブレスレット(それともパワーストーンの方がわかりやすいでしょうか。)が二つ入っていました。
私にただならぬ邪気を感じたのでしょうか(笑)。
Tさんはわざわざ外来日でない日に受付の事務に、「先生の干支を教えて」と訊きに来ていたそうです。
「ありがとう。大切にするね。」
「ちゃんと身に着けてよ。」
Tさんの生業を知っているだけに、(さすがにちょっとだけびびりながら)ありがたくいただきました。
パワーストーンの効果が云々と言うよりも、Tさんの気持ちで、守られる気がします。