フレームを変えることで視点が変わること

私たちは日々の生活のなかで、適切にそのものを見ているようで、実は自分なりのレンズを通して見ていることが多いものです。

先入観や、準備されたフレームによって、ものごとを考え、経験しているものです。

 
 未来を発明するためにいまできること スタンフォード大学集中講義 ティナ・シーリグ著

 

この本の「リフレーミングで視点を変えよ」という章に、とても興味深い実験が紹介されていました。

 

「グラミー賞も受賞した人気バイオリニストのジョシュア・ベルは、普段は何百ドルも払ってくれるファンで埋め尽くされた会場で演奏しています。

そんなベルに、2007年、ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、ジーン・ウェインガーテンから、ワシントンの地下鉄構内で演奏して欲しいとの依頼が舞い込みました。

状況設定が変わった時の人々の反応を調べようというのです。ベルはカジュアルな服装に野球帽をかぶり、ストラディバリウスで名曲を演奏しました。

その場には隠しカメラを設置し、通行人の反応を記録しました。

その日、ベルの前を通った1097人のうち、足を止めて演奏に耳を傾けたのは、たった7人でした。コンサートとおなじ曲を演奏したにもかかわらず、です。」

 

その時の様子がYouTubeにありますので、ご紹介します。

 

フレームが変わると、人はその価値についてさえも、見失ってしまうものなのですね。

 

とても面白い実験だと思います。

 

 

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