息を数える

「二の念を継がない」というお話を以前にしました。

また、これに似たような古い言葉に

「継がざる これ薬なり」

という言葉があります。

 

過去のことをいつまでもくよくよ考えたり、まだ起こってもいない未来のことをあれこれ考えたりすることは、それだけでその方の人生を不幸にしてしまいますね。

「恐れるものはみな来たる」という言葉もあります。

 

そうは言っても、あれこれを考えてしまうのが人間ですから、「わかっているけれど、やめられない」となるのが普通です。

そして、ぐるぐる思考をとめられないことに、また自己嫌悪してしまうのです。

 

禅には「数息観(すそくかん)」という方法があるようですね。

やろうと思ったら誰でもできる(いつでもできる)簡単な方法です。

自分の呼吸を「ひとーつ」「ふたーつ」「みーっつ」とゆっくり数える方法です。

 

腹が立ったら黙って自分の息を3つ数えよともいいます。

息は自分の心の動きに連動していますから、ゆっくり呼吸をすること、その呼吸を数えながら「今ここにあること」に意識を集中させることは、とても効果的です。

そういえば、息と言う字は「心」の上に「自」と書きますね。

 

夜眠れなくて「羊が1匹、羊が2匹、羊が3匹…」と数える方が実際にいるかどうかはわかりませんが、自分の息を「ひとーつ、ふたーつ、みーっつ…」と数えるのは、良い不眠対策になるかも知れません。

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