フランスの印象派画家ポール・セザンヌが描いた油絵「カード遊びをする人々」は、構図のパターンが複数ある絵です。
どれも決して華美でなく、シンプルで、絵の鑑賞者も登場人物たちのカードプレイを邪魔したくない思いに駆られます。
これらの絵には声をあげるようなドラマチックな展開を期待するような雰囲気もありません。
淡々とカードをめくり、自分の手札を改めるだけです。
興奮も喧騒もなく、もしかしたらプレイヤーたちは相手のことすら視野に入っていないのかも知れません。
祈りにも似た静寂さが特徴的です。
男たちはカードを持たず、教会の中にいるとしても不思議でないたたずまいです。
カードを扱っているというだけで、私は好きです(笑)。