面白い本がありましたので、ご紹介しますね。
かぜの科学:もっとも身近な病の生態 ジェニファー・アッカーマン著 鍛原多惠子訳
この本は「そもそも風邪ってなに?」という素朴な疑問を医療者とは違った視点で迫り明らかにしようとした本です。
著者は科学ものの記事を書くライターなのだそうです。
私たち人間が一生涯に風邪をひく回数は、平均で200回。
これだけ身近な病気なのに、いまだにワクチンもなければ特効薬もありません。
(そうです!特効薬なんてないのです!)
風邪に対する一般の方々が抱いている誤解を解いてくれる本です。
例えば、風邪にたいする 「抗生剤」について
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の標語「鼻を鳴らし、鼻水を垂らし、くしゃみをしよう。抗生物質はいらない!」に耳を傾けよう。
抗生物質は、細菌性咽頭炎や結核など、細菌による感染症と闘うための強力な医薬品である。
したがって風邪やインフルエンザなどのウイルス感染症には効力をもたない。
それどころか、必要ともされてもいないのに抗生物質を服用すれば、胃腸に負担をかけたりアレルギー反応を起こしたりする。
重大な問題になりつつある抗生物質耐性菌を生むことにもなる。
多くの方に読んでいただきたいと思いました。