アトラス ギリシア神話から

人間の体にはギリシア神話の神々の名前が由来しているものがいくつかあります。

アキレス腱もそうですし、今日ご紹介するアトラスもそうです。

解剖学でアトラスとは第一頸椎のこと。別名 環椎といいます。

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その由来の理由をご紹介しますね。

アトラスは巨大な体を持つとされるティタン神族のひとりで、あのプロメテウスの兄です。

ティタン神族とオリンポス神族の壮絶な戦いで、ティタン神族は敗れ去ります。

その時にゼウスに刃向ったアトラスは、西の果てで天球を双肩に担がされるという罰を与えられてしまいました。

Atlas holding up the celestial globe - Guercino (1646)

 

さて、神秘学では天球はしばしば人間の頭蓋骨にたとえられるそうです。

プラトンはその著作で「人間の頭蓋骨が球状なのは、それが宇宙の形に似せて作られたからだ」と述べました。

そのため、天球=頭蓋骨を支える第一頸椎がまるでアトラスのようだと、そう名づけられたのです。

 

アトラスは、その後ずっと天空を担いでいるわけですが、英雄ペルセウスがメドゥーサを退治した帰り、宿を求めたペルセウスを冷遇して怒りを買い、メドゥーサの首を見せられて石に変えられてしまいます。

これが現在の、アフリカ、モロッコにあるアトラス山脈と言い伝えられています。

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