「稲盛和夫の論語」

 稲盛和夫の論語  皆木 和義 著

時々、ビジネス本と呼ばれる本を読みます。

特に稲盛和夫氏関連の本は「人生の生き方」のテーマに集約されていますし、実学として是非このように精進したいという意欲をかきたてるものです。

以前にも「六つの精進」について触れさせていただきました。→ こちら「六つの精進」

この本はその稲盛氏の古くからの弟子の一人である著者が、孔子の「論語」の言葉を引用しながら稲盛氏の思想・言動を紹介していくというスタイルをとっています。

 

私にとっては全ての章が教科書なのですが、ここでは著者が「エピローグにかえて」の中でリーダー要諦を10ヶ条にまとめたものが参考になりました。

以下に引用してご紹介します。

 

1.人間としての正しい理念や経営哲学、徹底したお客様本位主義と「利他」の社会貢献意識を強く持って誠実に実践していること

2.公明正大な大義名分、ワクワクするような将来ビジョンや明確な目標を持ち、戦略や方針の簡明な伝達と目標達成への率先垂範で行動していること

3.明確な目標を精神的・抽象的表現ではなく、現実分析に基づいた具体的な数字で設定し、計画化、アクション化していること

4.謙虚にして驕らず、一人ひとりの人間性を尊重して、部下との本気のコミュニケーションを常日頃から行ない、上司と部下を超えた好意と友情を深めていること

5.高いコンプライアンス意識と自分の仕事と商品・サービスに誇りと愛情を強く持っていること

6.大善と納得感のある厳しさを持って社員をリードすると同時に、社員が夢とやりがいと安心感をもって、喜々として働ける環境づくりを目指していること

7.感謝心と反省心を持って、誰にも負けない努力をすると同時に、公平でオープンな私心のない「ガラス張り経営」を素直な心で実践していること

8.「現場第一主義」と同時に、現場の声を反映させた全員参加型の組織軽軽、衆知の経営を行おうとしていること

9.過去の成功体験を否定できると同時に、「積極的な改革」を常に心がけ、柔軟で若々しい精神とファイトをもって挑戦する、明るく凛とした風土作りをしていること

10.三人の人物(〈1〉原理原則を教えてくれる師、〈2〉良き幕賓(いわば社外重役、アドバイザー)、〈3〉直言してくれる側近・部下)を持ち、心から大切にしていること

 

 

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