「ホーソン効果」という言葉があるそうです。実は勉強不足で最近初めて知りました。
Wikipediaにはこう説明があります。
ホーソン効果(ほーそんこうか/英:Hawthorne effect)とは、治療を受ける者が信頼する治療者(医師など)に期待されていると感じることで、行動の変化を起すなどして、結果的に病気が良くなる(良くなったように感じる、良くなったと治療者に告げる)現象をいう。ホーソン効果は、プラセボ効果の一部として統計上扱われる場合がある。ホーソン効果は、米国のホーソン工場(en)で、労働者の作業の効率を向上目指すための調査から発見された現象であるためこの名がある。 |
もともと1920年代にアメリカのホーソン工場で働く労働者の作業効率の向上を目指すための調査から発見されたもので、この名前があるそうです。
さらにこう解説があります。
調査は工場の何を改善すれば一番効果的かを調査の目的とした。その結果、労働者への周囲や上司が関心を高めることが、物理的要因以上に効果のあることが判明した。このように、人は一般的に関心を持つ人や期待する人の心に応えようとする傾向があるとされる。 |
そのため、信頼を受けている医師などの期待に応えるため、患者が症状を告げなかったり症状の改善があったかのような態度を、意識的や無意識的に行なうことで、統計上症状が改善されたにみえることを、特に統計上のホーソン効果とよぶ。 |
これには心当たりがあります。
「この前、話していた頭痛はどうなりましたか?処方したお薬効きましたか?」と訊くと「うん。よく効いた。大丈夫だよ。」と言うAさん。
そばで聞いていた娘さんが、たまらず
「だって、昨日も頭が痛いって寝込んでたでしょう?」
と代弁してくれました。
Aさんはさらに「先生にちゃんと言わないとダメだよ。」と諌められて小さくなっていました。
Aさんには、こういう心理が働いていたのかも知れませんね。受けとめる医療者が気をつけたいことです。