アキレウス ギリシャ神話から

 

アキレウス(ラテン語でアキレス)は不死身として知られる英雄です。

人間であるプティーアの王ペレウスと、海の女神であるネーレイディスのテティスとの間に生まれました。

アキレウスが生まれると、母テティスは愛するわが子を不死身にしようと、冥界の川ステュクスに浸します。

半神半人である我が子が無敵な存在になるようにという親心からです。

ステュクスの川の力がおよぶと、刃も通さない体になるのです。

 

ところが、彼女がつかんでいた踵部分だけは川の水に浸からなかったため

そこだけが不死身にならなかったのでした。

これが有名なアキレス腱の名前の由来です。

 

また、別の伝承によれば、テティスは父であるペレウスから受け継いだ人間の弱い部分をどうしても消してしまいたいと考え

生まれたばかりのアキレウスの身を夜な夜な火の中に投じたそうです。

弱い部分を焼き尽くしてしまおうと考えたのでした。

 

それを発見したペレウスは驚き、わが子をすぐに救出しましたが、踵の骨だけは燃えてしまいました。

その後、テティスは息子を置いて、そのまま海へ帰ってしまいました。

母がいなくなったアキレウスは、ケンタウロスの賢者ケイロンに育てられ、最強の戦士に成長します。

 

アキレウスが活躍するトロイア戦争のお話は、また別の機会に。

 

絵はルーベンスの描いた「アキレウスをステュクス川に浸けるテティス」

ルーベンスという名前は「フランダースの犬」を連想させますね。

テティスとアキレウス

 

 

 

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