まど・みちおさんの詩

 

何か困ったことがあってfreezeする時、前にも書いたかも知れませんが

私は まど・みちおさんの詩を求めて、読みます。

 

すべてをくるんでもらったような感じというか

宇宙全体を包容したような、まなざしに見守られた感じというか

ふっと力が抜けていく感じです。

小さいことだ、悩んでいることなんてと思わされます。

当たり前のことに命を宿すこと。

まどさんの「まど」を通さないと、私にはきっと見えない世界です。

 

たとえば、「つぼ」という詩

 つぼは

 ひじょうに しずかに

 たっているので

 すわっているように

 見える

 

 

次の詩などは特に好きです。

 

 

  ものたちと

 

 いつだってひとは ものたちといる

 あたりまえのかおで

 

 おなじあたりまえのかおで ものたちも

 そうしているのだと しんじて

 

 はだかでひとり ふろでいるときでさえ

 タオル クシ カガミ セッケンといる

 

 どころか そのふろばそのものが もので

 そのふろばをもつ すまいもむろん もの

 

 ものたちから みはなされることだけは

 ありえないのだ このよでひとは

 

 たとえすべてのひとから みはなされた

 ひとがいても そのひとに

 

 こころやさしい ぬのきれが一まい

 よりそっていないとは しんじにくい

 

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