今回はTEDからの紹介です。
ジャープ・デ=ローデさんは生物学者です。
彼はオオカバマダラの生態を研究するにつれて、大変興味深い事実を発見しました。
人間とおなじようにオオカバマダラも寄生虫によって病に冒されることがあるのだそうです。
彼が発見したのは、寄生虫に感染したメスの蝶の産卵行動の不思議でした。
母蝶が産卵場所に選んだのは、やがて生まれる子どもたちを寄生虫から守ることができる薬効性のある種類の葉の上だったのです。
薬草に卵を産み付ける確率は、実に68%でした。あの小さくてきゃしゃな蝶の中に、どういうメカニズムが内在しているのでしょう。
そして、これには非常な重要なヒントが隠されているのだと彼は言います。
自然の素晴らしさを教えてくれるだけでなく、私たち人間にとって新しい薬を見つけるためのヒントがあるかも知れないからです。
あまりにちっぽけで、私たち人間が軽んじてしまいがちな昆虫に目を向けることは、新しい道を切り開くきっかけになるかも知れませんね。
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