幼少時にはとんちで有名な、一休禅師の遺言状のお話です。
いろいろなところで引用されているお話なのですね。
真偽のほどは定かではありませんし、創作のような気もしないでもありません。
けれども、創作だとしても一休さんらしいお話です。
一休禅師は応仁の乱で焼け落ちた京都・大徳寺を再建を命じられました。
81歳の時だったそうです。
数年が経ち、臨終間近になって一休禅師は弟子たちに一枚の遺言状を遺しました。
「この先、この寺にどうにもならないような大きな問題が起こったら開けなさい。それまで決して開いてはいけない。」
僧侶たちは、一休禅師の教えを頑なに守り続けました。
そして、100年以上が過ぎ、どうにもならない大問題が起きた時、僧侶たちはすがる思いでこの遺言状を開きました。
そこには、こう書かれていました。
「シンパイスルナ ナントカナル」
それを見た僧侶達は、大笑いしました。
そして、落ち着きを取り戻した僧侶たちは新しく柔軟な視点を得て、何とか危機を乗り越えたということです。
ナンクルナイサ
一休さんの遺言を、遠く沖縄の人たちが伝え聞いていたのかも知れませんね。