ドラッカーの「プロフェッショナルの条件」。
この本の中で紹介されている有名なエピソードです。
パルテノン神殿完成後にフェイディアスから出された製作費の明細をみて、アテネの会計官は顔をしかめて支払いを拒みました。なぜなら、どの位置からも絶対に見ることのできないはずの彫刻像の背中の部分の製作費まで記されていたからです。
しかし「見えない部分まで勝手に彫刻しておいて、請求してくるとはなにごとか!」という言葉に対して、フェイディアスはこう答えました。 「そんなことはない。神々が見ている」 と。 |
神々とは自分自身の良心とも読み替えることもできます。
このエピソードを知った時、プロフェッショナルとは理想を追い求め、自分自身に決して嘘はつかないことだと思いました。
たとえ誰も見ていないようでも、自分の心はすべてを包み隠さず見ている。だからこそ、手を抜かず誠意を示すこと。
傲慢、欺瞞、怠惰を恥じること。
言葉にするのは簡単ですが、実践し続けるのには、もちろんかなりの覚悟が必要です。