このブログで何度もコーヒーの話題を取り上げるのでお察しの通り、私はコーヒー依存気味です。
コーヒーが切れるとキレます(笑)。
世界中で愛されるコーヒーは、朝の目覚めを促すだけでなく、愛好家にとっては欠かせないものです。
そして、偏頭痛とコーヒー、この組み合わせについての話題は、これらの人々が興味を持つテーマかと思います。
最近発表された「Coffee consumption and migraine: a population-based study」という研究は、この謎を解明しようと試みたものです。
この研究では、コーヒーの消費と偏頭痛、非偏頭痛性(つまり、偏頭痛ではない別の)頭痛の関係が調べられました。
3030人の調査参加者の中で、170人が偏頭痛、1768人が非偏頭痛性頭痛を訴えていました。
コーヒー消費量は1日に1杯未満、1~2杯、そして3杯以上の3つに分類されました。
研究者たちは、これらのグループ間で頭痛の特性や伴う症状、さらには治療への反応に違いがあるかどうかを調査しました。
この研究によれば、コーヒーを飲む習慣が偏頭痛の症状や治療への反応に直接的な影響を与えるわけではないことが示されたのです。
しかし、興味深いことに、偏頭痛を持つ人々の間でコーヒーの消費量が増加する傾向があることが明らかになりました。
この傾向は、偏頭痛がない人や非偏頭痛性頭痛を持つ人々と比べて顕著でした。
コーヒーに含まれるカフェインは、鎮痛剤としての役割を持つことが知られています。
実際に、カフェインは特定の種類の頭痛治療薬の効果を高めるために使われることがあります。
それにもかかわらず、この研究では、カフェイン摂取量と頭痛の特性や治療への反応性の間に顕著な関係は見られませんでした。
もう一つの注目すべき点は、偏頭痛患者における精神的健康とコーヒー消費の関係です。
研究結果によると、コーヒーをより多く摂取する偏頭痛患者の中には、うつ病やストレスの割合が低いことが見られました。
これはコーヒーが持つ精神的なリラックス効果や、社会的な交流の場としての役割に起因する可能性があります。
この研究は、コーヒー消費の自己報告に依存しているため、実際のカフェイン摂取量の正確さには限界があることを認識する必要があります。
また、カフェインの他の摂取源(例えば、紅茶やチョコレートなど)については検討されていません。
結局のところ、偏頭痛とコーヒーの関係は個人差が大きく、一概に「良い」あるいは「悪い」と言い切ることはできません。
偏頭痛患者であってもコーヒーを楽しむ人は多く、その消費が直接的な健康リスクを伴うわけではなさそうです。
しかし、自分の健康状態や偏頭痛のトリガーを理解し、適量を守ることが重要です。
結局のところ、バランスを保ちなさいということですね。
元論文:
Cho S, Kim KM, Chu MK. Coffee consumption and migraine: a population-based study. Sci Rep. 2024;14(1):6007. Published 2024 Mar 12. doi:10.1038/s41598-024-56728-5
