「セーハを制覇します!」
これはギター界に存在する初心者が思わず口にしてしまうダジャレです。
あまりに使い古されていますが、初心者のウブな心情によほど共通項があるのでしょう。
もはや誘導されて罠にハマってしまった感さえあります。1回は言ってしまいます。
セーハとはギターの1列全部の弦を人差し指1本で押さえること。
初心者がギターを弾こうと思った時の最初にぶち当たる壁と言っても良いでしょう。
ギターを触ったことがない人も「ギターを挫折した理由」で誰かが言っていたのを聞いたことがあるのではないでしょうか。
「私は“F”で挫折した」
ギターの挫折は全て“F”のせいだと決めつけたくなるほどで、それを聞いた人も「それじゃ、しようがないね」と慰めの言葉が自然に出ます。
そうです。コード“F”はセーハの形をとります。
例えば、私の年代の「ギター教則本」の練習曲にはイルカの「なごり雪」が必ず載っていました。
大雑把にコード進行を書くと、C G Am F C G7 C G7
C G Amまで気持ちよく弾いているのに、途中で“F”が邪魔をするのです。邪魔なのは“F”だけ。せっかくの名曲なのに。ちゃんと弾きたいのに。
悪戦苦闘してなんとか「制覇」したものです。
ところが、最近ギター教室に通うようになって講師の先生にセーハしない“F”を教えてもらったのでした。エレキギターではよく使うようなのですね。
ギターのネックをがっしり握って、親指を6弦側から1フレットを押さえます。人差し指で2弦1フレット、中指で3弦2フレット、薬指で4弦3フレットを押さえれば完成。
世の中の初心者の皆さんは、これを知っているのでしょうか?
あ、もうひとつの解決策があります。
アコースティックギターでなく、エレキギターだと割と楽にセーハできるものですよ。
昔、挫折したけれど再チャレンジしてみたい方、ぜひお試しください。
