今日5月9日は「呼吸の日」だそうです。
もちろん語呂合わせです。(ほかにも今日はアイスクリームの日でもあって、これは本格的な夏を迎える連休明けの日に記念事業を展開したのが由来の、マジメな日です。)
研修医の頃、最初に徹底して教わるのが、ヒトのバイタル・サインについてでした。
バイタル・サインとは、日本語に訳すと「生命徴候」なんてかなり大げさになってしまうのですが、簡単に言えば「脈拍」「血圧」「呼吸」「体温」の4つのことです。
これが正常範囲から逸脱していると、医療者は「患者の体に何か良からぬことが起きているに違いない」とアラートを感知するわけです。
例えば、「呼吸」の回数。
皆さんは自分の呼吸が1分間に何回なのかを知っているでしょうか。
「吐いて吸って」を1回と数えます。
アラームを1分間にセットして、試しに数えてみてください。
20回を超えるようなら、体に対する何らかのストレスがあるのかも知れません。
そのストレスとは、心身の痛みなのかも知れませんし、呼吸器そのものの不具合なのかも知れません。
そして「呼吸」の深さ。
顎でしゃくるようにしているのか、胸郭を目一杯つかって深くしているのか。
病態に関わる特徴を有した呼吸もあります。
きっかけは語呂合わせだったかも知れませんが、呼吸の日は、自分の呼吸に意識を向ける、いい機会になることを願います。