斎藤孝氏の著作は、どれも勉強になるものばかりなのですが、特に参考にしようと思った書物があります。
「55歳からの時間管理術「折り返し後」の生き方のコツ」
55歳を「論語」に当てはめると、「五十にして天命を知る」となります。
斎藤氏は、55歳の時点で「天命を知る」(50歳)「耳順う」(60歳)「そして「心の欲するところに従って、矩をこえず」(70歳)、この三つをすべて目標にしようと提案しています。
そして、「天命を知る」の「天」について、面白い視点を与えてくれました。
つまり、55歳とは、人から評価されることが終わる年齢だということ、人から査定されるのは終わり、これからは天から評価される。つまり、自分のことは自分で評価する年齢だと述べています。
確かに、他人の目があまり気にならない年齢になってきたという自覚があります。
若い頃にはいろいろと言われたりして、自分にも十分にその自覚があった私ですが、やはり人の評価は気になっていたものです。気にしすぎていたきらいもありました。
けれども、55歳の年齢を迎えてからは、他人の評価があまり気にならなくなってきました。
そして、斎藤氏は、こう続けます。「生をエンジョイ」するにはやりたいことを見つけよと。
「自分を一度見直してみて、自分がやりたかったことや、やりたいと思っていたけれど忘れていたことを見つけ出し、これからそれに取り組むようにすればよいのです。」
そして、そのために「偏愛マップ」を作ってみようと提案していました。
それは「自分が偏って愛するもの」を1枚の紙に書き込んだマップのことです。
この偏愛マップを眺めているうちに、新たなエネルギーが湧いてくるというのです。
これは良い考えだと思いましたし、考えてみれば、私が「ほぼ日手帳」に書き込んできたのも、そういうマップに近いものだったのだと気づきました。