「アランの幸福論」の中で紹介されているお話です。
ウイキペディアでは「ブケパロス」という名称になっていますから、発音の違いなのでしょう。
紀元前350年ごろのギリシャでのお話です。
名馬ブケファラスが若かりしアレクサンドロスの父ピリッポス2世への貢物として贈られた時、馬番のだれひとり、この荒馬を乗りこなすことができなかった。
若きアレクサンドロス王子(のちのアレクサンドロス3世)はブケファラスが自分自身の影に怯えていることに気付いた。おびえて暴れると影も暴れる。馬はそれを見て、さらにおびえ暴れるという悪循環だったのである。
そして、父と賭けをし、馬の視線を太陽の方向へ向かせることで落ち着かせ、見事に騎乗馴致してみせたという。以来、ブケファラスはアレクサンドロスの愛馬となった。
(ここまで)
感情をコントロールするには、その原因がわかる必要があるという教訓を得ることができます。
ほかにも、「恐怖」は名馬を荒馬にも変えてしまうという戒めとして汲み取ることもできます。
私が思ったのは、後者の方でした。
「恐怖」は暴力を引き起こしてしまうのです。
ナウシカがクシャナに言ったセリフ「あなたは何をおびえているの?まるで迷子のキツネリスのように」を思い出しました。
