不安でパニックになっている方に、なんて言葉をかけて良いのか、いつも悩みます。
きっかけはコロナウイルスだったのかも知れませんが、不安を引き起こす原因は人それぞれだからです。
以前に、職場の同僚が慢性咳嗽を放置して(悪性疾患だったらしいのですが)亡くなられた経験を持っている人は、咳に対してやはりナーバスになるのは当然です。
学校が休校になり、孫を預からなければならなくなった高齢者夫婦は、昨日から鼻水と咳が出たと言って、慌てて受診してきました。
そのような時、「風邪を治す魔法のようなもの」を期待しているのではないかと、こちら側が不安になります。
ある職場では「風邪症状が出たら、すぐに病院に行って診察してもらうように」とすすめているのだそうです。
驚いたことに、その目的が「風邪であることの診断」だということでした。
これも不安でパニックになっている社会のひとつの現象なのでしょう。
こういう時に科学的な理屈を説明して、不安を打ち消してもらおうとしても、なかなかうまくいきません。
コロナ禍が巻き起こしている混乱は、人や社会の弱さを浮き彫りにしています。
早く終息することを祈るばかりです。