実家に戻ると、最近では必ずキジバトの巣とヒナの話から始まります。
「もうそろそろ飛び立っているんじゃない?」
「うん。時々、出ているみたいだけど、近くまでだったらもう飛んでるよ。」
「今日もいるかな?」
「う~ん、どうだろう?もしかしたら巣立ちしているかもね。」
両親と3人そろって木の下から見上げてみます。
ガサゴソと動くものが見えました。
「あ~、いたいた。まだ、いた。」
「え?どこ?どれ?」と母親。
「ちょっと待ってよ。」
そう言って、セルカ棒を準備してカメラを取り付けました。
Wi-Fiでスマホに接続して、遠隔でその画像を手元で確認します。
前回まで巣の中にちょこんとおさまっていたのが、今回は巣のそばの枝にとまっているようです。
「これは巣立ちも早いね」
どのタイミングで巣立ちを迎えるのでしょう?
楽しみでもあり、寂しくもあり。なんだか子どもの卒業を待つ親のような気分です。