映画公開から今年が50周年ということが大きいのでしょう。あちこちでこのタイトルを目にする機会が増えました。
「2001年宇宙の旅」
言わずと知れたSF映画の名作中の名作です。
それに合わせたネット配信もあって久しぶりに観る機会を得ました。
改めて観ても、とても50年前の映画とは思えないビジュアルの連続です。
この映画の公開は1968年。
地球の全球写真が公開されたのが、1968年のアポロ8号が撮影したものらしいです。
つまり、それまでは人工衛星からの観測のみだったわけです。
2001年宇宙の旅では、地球の姿が当然のように出てきます。
考えてみれば、太陽や月、他の惑星は天体望遠鏡を使って画像が撮れますが、地球の画像だけは想像力の賜物だったわけですね。
やや白っぽく見えるのはその影響なのでしょう。
CGなど存在しない時代に、なんという想像力と撮影技術だったのかと感心します。
そして、随所に度肝を抜く映画表現。
一切の説明を省いて、すべての解釈を観客に投げかけてしまう前衛芸術家なみの覚悟。
「スターチャイルド」という言葉が独り歩きした感じもないではありませんが、やはり名作であることに変わりはありません。
何度も繰り返し観たくなる映画のひとつです。