台風の時は、おとなしく家で家族と一緒にビデオを観るに限ります。
以前から興味はあったのですが、時間がなくてスルーしていた「殿、利息でござる!」を観ました。
原作は「武士の家計簿」の著者・磯田道史氏が著した「無私の日本人」の短編のうちのひとつ「穀田屋十三郎」。
まず驚いたのは、この映画が実話だということです。
「穀田屋十三郎」つまり、この映画に登場する人物たちも、誰もが大真面目でド真剣です。
原作のタイトルとなった「無私」とは、つまり「私心がないこと。」
言葉にすれば簡単なようですが、それを真剣に全うしようとすると、命がけで身を削る覚悟がなければならないことがわかります。
この映画は、貧しく寂れた町をなんとか立て直そうとする人々の活躍を描いています。
事務的で時に冷淡かと思われるお上の役人を動かしたのは、清廉潔白に生きた庶民の姿への「感動」でした。
ヒトを動かすのは、感動であり、嘘偽りのない誠実な生き方。
良い映画でした。おすすめです。