渡辺和子さんがこんなことをおっしゃっています。
「つまずくことも、転ぶことも、だまされることも、裏切られることも、決してそれ自身嬉しいことではないし、自ら望むべきことではありません。しかしながら、どうしようもなく、それらが〝来る〟時、そういうマイナス要素からさえ、プラスの要素を掴みとることが人間にはできるのです。」
そう、「困ったこと」が全て悪いことではないとおっしゃっています。
一見、表面的には「悪いこと」が、受け取り方と行動の仕方で、実は自分には必要だったことで、大切なことの呼びかけだったのだというのは、あることです。
それができるようになるには、やはり無手勝流ではだめで、先人たちが遺してくれた言葉の数々が役に立ちます。
「読書は人生を助けてくれる」と言うのは、そういうことなのだと思います。
マイナスの要素からプラスの要素を掴みとることができるように、物語にはそのヒントが散りばめられています。