私たち医療者の原点はヒューマニズムです。
これはとてもシンプルな出発点です。
ですから、人々が悲しんだり辛そうにすることを見るのは本意ではありません。
できたら、どんな人でも笑顔でいてほしい。当たり前のことです。
けれども、同時に、医療者は安全を確保する責任があります。
安全は、通常は何よりも最優先されることです。
日頃からコミュニケーションが大切なのは、安全を第一にしているからです。
「あらゆる事態は複雑な関わりに結ばれて思い通りにはならない」
最善をもたらすために、捨てなければならないものがあります。
「まだまだ大丈夫」だと問題を先送りにすることは、侮りであり怠惰だと思います。
誠実さであることは、時に辛い選択をしなければならない時があります。
「胸さわぎ」が現実なものとなって後悔しては遅いのです。