実は、今はまっているものが「ナイチンゲール」です。
固有名詞として「ナイチンゲール」は良く知っていた気になっていたのですが、「看護に困った時にはナイチンゲールに戻ることだ。」という言葉があって、それが決して誇張されたものではないことが、今更ながらに思い知りました。
そのきっかけをつくってくれたのがこの本です。
ナイチンゲールの『看護覚え書』 イラスト・図解でよくわかる 金井一薫編著
ナイチンゲールの生い立ちから看護師への道のり、ナイチンゲールの素顔など、膨大な資料をもとにわかりやすく紹介してくれています。
「ナイチンゲールのこと、看護学校で習うの?」
ある日、スタッフに聞いてみました。
「『看護覚え書』を教科書にしてましたけど、文字が多くてとっつきにくかったですね。」
「学生時代にこんな本があったら、印象が違っていたかも。」
19世紀の古い時代の人物なのですが、どこかマザー・テレサのイメージと重ねてしまっているところがあります。
興味深かったのは、ナイチンゲールが看護師に求めたのは、決して奉仕や献身の精神ではなかったといいます。
社会的に自立した精神と、看護師としての使命感を感じ取ることのできるすぐれた思考力をこそ、彼女が看護師に求めたものでした。
ナイチンゲールの果たした功績は数知れず、なかでも当時、誤解と偏見に満ちていた「看護」に対して、看護とは何か、看護は何をなすべきか、看護師とは何かを定義した「看護の発見者」としての仕事は、人間が人間らしく生きるための最低限の環境をも定義したものです。
史上初のお仕事だったのですね。
今いろいろ本を読み漁っているところです。
医師こそ、ナイチンゲールをもっと学ぶべきなのだと思いました。