誰もが考えすぎてしまうことがある

 

「あれこれと悩みすぎてしまう」―これは現代人のあるあるかもしれませんね。

私たちの脳は、昔から生存のために脅威を探し続けるようにできています。

しかし、その「生存本能」が今日では、日常のささいなことから未来の不確実性に至るまで、あらゆることを過剰に考える原因となっているのかもしれません。

まず、反芻と過剰な思考は似ているようでいて、微妙に違います。

反芻は、頭の中で同じ考えがグルグルと回ること。

それが過剰な分析につながり、結局、解決策を見つけることなく問題を深堀りしてしまうのです。

この現象をレコードの同じ部分が何度も繰り返し再生される様子に例えることができますが、レコードの場合は傷が原因であるのに対し、私たちの思考ループの背景にはもっと複雑なメカニズムがあります。

私たちの脳は脅威を察知して、それに対処する計画を立てることで、私たちを守ろうとします。

これらの認識された脅威は、過去の経験や将来起こりうる「もしも」のシナリオから来ることが多いです。

特に、「もしも」は通常、否定的な結果を想定してしまいがちです。

これは多くの感情を呼び起こし、そのために私たちはこれらの考えに固執し続けるのです。

過剰に思考することは誰にでも起こりますが、特に過去に大きな失敗やトラウマを経験した人、深く考えてしまう人、不安や気分が落ち込む傾向がある人、感情的になりやすい人は、より反芻しやすい傾向にあります。

そして、私たちがストレスを感じると、感情は大きく揺り動かされ、思考はいつもより不正確になりがちです。

体調が優れないときも、同様に思考は扱いにくくなります。

ストレスが溜まり、疲れた脳は過剰に思考しやすくなりますが、健康的な食生活、良質の睡眠、適度な運動、楽しい活動への参加、大切な人との交流を通じてストレスレベルを管理すること。

私たちがこれまでに直面した挑戦を乗り越えてきたように、未来の挑戦にも対処できる力が私たちにはあります。

そして、必要のない心配から手を放すことです。