「数値化の鬼」

 

やる気が出ないでダラけているなと思ったら、ビジネス書に目を通して「もうちょっと頑張ってみるかな」と奮い立ってみる時があります。

ビジネス書さえも手に取るのが億劫になっている場合は、その時は徹底的に休むようにしていますが、中等度のダラダラぐらいなら、ビジネス書はよい薬になります。

今日、紹介するのはそんな一冊です。

『数値化の鬼』

数値化と聞いて、どんなイメージを持たれるでしょうか。

多くの人が、目標や成果を具体的な数字で示すことを思い浮かべるかもしれません。

しかし、この『数値化の鬼』を手に取ると、数値化の世界がそれだけではないことに気づかされます。

著者の安藤広大さんは、数値化を仕事だけでなく、日常生活全般にわたって活用することの価値を説いています。

この本の魅力は、ただ数値化することの重要性を説くのではなく、それをどのように実践するかに焦点を当てている点にあります。

例えば、目標を設定する際に、ただ「もっと頑張る」と漠然と考えるのではなく、「毎朝6時に起きて、5キロ走る」と具体的に数値で表すことで、目標達成への道のりが明確になります。

そして、その過程でPDCAサイクルを回すことが、目標達成への鍵となります。

PDCAサイクルとは、計画(Plan)、実行(Do)、評価(Check)、改善(Act)のサイクルのことを指します。

このサイクルを数値化された目標達成に適用することで、目標に対する自分自身の行動が客観的に見え、どこを改善すればよいかが明確になります。

計画を立てる際には、熱意だけでなく、実行可能性を重視することが大切です。

計画は、実際に行動に移せるものでなければなりません。

しかし、計画を立てることだけに時間を費やしてしまうのは避けるべきです。

(計画を立てるのは、とても楽しいのですけどね。私は計画を立てるのが趣味です 笑。)

計画はあくまで手段であり、実行がすべてです。

『数値化の鬼』では、この点に強く焦点を当て、計画を実行に移すための具体的なアドバイスが満載です。

また、数値化を行う上での心構えとして、「なんとなく」を許さない厳密さが求められます。

目標を達成するための数値は、具体的で明確なものでなければならず、その過程での曖昧さを許さない姿勢が重要です。

この本を読むと、数値化が仕事の効率化だけでなく、個人の成長や自己実現にも寄与することが理解できます。

数値化を通じて、自分自身を客観的に見ることができ、それによって自分の限界を超えることが可能になります。

さらに、この本は単なるビジネス書に留まらず、人生を豊かにするための哲学をも含んでいます。

目標を立てて、それを達成する過程で自分自身を成長させたいと考える人にとって、この本は大いに刺激となるでしょう。

数値化の力を借りて、自分の可能性を最大限に引き出してみてはいかがでしょうか。