“すみません”の心理学:あやまってばかりの人が得るもの

 

「すみません」という言葉、一日に何回使いますか?

もし「すみません」が口癖であれば、あなたの意図しないところで、人に好印象を与えているかも知れません。

 

元論文はこちら→

Schumann, K., Ritchie, E. G., & Forest, A. (2023). The Social Consequences of Frequent Versus Infrequent Apologizing. Personality and Social Psychology Bulletin, 49(3), 331-343. https://doi.org/10.1177/01461672211065286

 

ピッツバーグ大学の研究者たちは、384人の参加者に短い物語を読ませ、その中のキャラクターに対する印象を評価してもらいました。

その結果、頻繁に謝罪するキャラクターは、誠実さや温かさなどの「共同体的な資質」で高く評価されていました。

つまり、謝罪が多いと、人はあなたを「いい人」と見なすわけです。

 

さらに、300人の恋愛関係にある人々も研究の対象とされました。

「恋人が自分のことを、自分の知らないところでバカにする」という仮想のシナリオを演じてもらったのです。

その後、参加者は恋人から謝罪してもらい、その反応を評価しました。

結果は、頻繁に謝罪する人の謝罪は、頻繁でない人の謝罪と比較して、特に低く評価されるわけではありませんでした。

つまり、謝罪は多すぎると薄っぺらになるということはないのです。

謝罪の連弾は、あなたを許してくれる可能性を高くしてくれるかも知れません。

そう、あなたの「すみません」は、恋愛の神様も味方につける魔法の言葉になるのです。

 

ただし、その謝罪が「高品質」であることが重要です。

具体的な行動を伴う謝罪が、より肯定的な反応を引き出す可能性が高いのは当然です。

だから、次回「すみません」と言ったときは、その後に「次からは気をつけます」とつけ加えて、本当に気をつけるようにしなければなりません。

そうすれば、あなたは「謝罪の達人」へと進化することができるでしょう(笑)。