ライフゲーム:遊びの力

 

歳を重ねると、私たちはしばしば遊びの喜びを忘れがちになります。

特に子どもの頃に喜びを感じていたビデオゲームの世界は、より「大人の」責任に置き換えられてしまいます。

「大人の世界」でビデオゲームの話題を持ち出すことは、滅多にないことです。

よく言われることですが、ビデオゲーム、特にロールプレイングゲーム(RPG)は、ドーパミンの放出を刺激するように設計されています。

ドーパミンは意欲と動機付けに関連する神経伝達物質です。

この「ドーパミンの道」が私たちを引きつけて、もっとプレイしたいと思わせるのです。

もしビデオゲームの魅力を日常生活に取り入れることができたらどうでしょうか?

日常生活に「ドーパミンの道」を作り出すことができたら、生産性を高め、もっと楽しく日々を送れるかも知れません。

ビデオゲームには、このドーパミンの道を作るための5つの要素があると指摘されています。

 

1)明確な目標を持つこと

ビデオゲームでは、プレイヤーは常に目指すべき明確な目標を持っています。これは方向性と目的を与えてくれます。しかし、現実の生活では、多くの人が明確な目標を持っていません。マラソンを走る、仕事で特定の地位に達する、本を書くなど、自分自身の目標を設定することで、私たちの行動に目的を与え、努力が無意味に感じることを防ぐ工夫が必要です。

 

2)目に見える進歩

ビデオゲームでは、プレイヤーは経験値バーが満たされていくのを見ることができ、これがプレイを続ける動機づけとなります。しかし、現実の生活では、進歩はしばしば目に見えにくいものです。日々の活動や達成したことを記録に残し、それらを追跡することで、私たちの進歩を目に見える形にして、前進し続ける動機づけにします。

 

3)努力への報酬

ビデオゲームでは、プレイヤーが特定のレベルに達したり、クエストを完了したりすると、しばしば報酬が与えられます。同様に、現実の生活でも、報酬は強力な動機づけとなることがあります。この時に、私たちの報酬が進歩を妨げないようにすることが重要です。代わりに、私たちの進歩を強化する、または少なくとも妨げない報酬を選ぶべきです。

 

4)多様性と新奇性

良いゲームは常にプレイヤーに新しいものを提供します。私たちの脳は多様性を好み、新しい刺激を提供している限り、それを魅力的に感じ、満足感が得られます。日常の課題に興味を持ち続けるためには、新しい要素を活動に取り入れることが有益です。

 

5)適切な挑戦

ビデオゲームは常にプレイヤーに現在のスキルレベルに合った挑戦を提示し、ゲームを魅力的に保ちます。現実の生活では、私たちはしばしば簡単すぎるか、あるいは圧倒的すぎる課題に直面するものです。私たちの課題の難易度を自分のスキルレベルに合わせることができれば、それらをより魅力的にします。

 

ビデオゲームからこれらの5つの要素を取り入れようとすることは、日常の活動をよりワクワクするものに変えてくれるかも知れません。

つまり「ニンジン作戦」です。

ニンジンの方をコントロールして、日々の活動をより楽しく、充実したものにするわけです。

日々の生活の改善に、遊びの力を利用するとのいうのは割といいアイディアではないかと思うのです。