私が中学生だった頃は、アリスやサーカス、ハイファイセットなどの「ニューミュージック」と呼ばれる音楽がもてはやされていました。
1970年代のことです。
気に入った流行曲は、テレビやラジオから流れてくるのを、カセットレコーダーのマイクを箱ごと近づけて息をひそめて録音したものでした。(軍用機が飛来するたびに、がっくりしたものです。)
ラジオCMで「モーリス持てばスーパースターも夢じゃない」というキャッチコピーを聞いたのもその頃でした。
モーリスというのはアコースティックギターの国産メーカーのこと。
当時、アリスやチューリップ、岸田智史などがモーリスギターの愛用者であるという話でしたから、ギターを始めたい中学生などには憧れのマトでした。
モーリスのWシリーズは「価格品番」で、例えばW-30は「3万円」。せっせとこづかいをためて「高良楽器店」に向かったのを覚えています。
YouTubeがすごいのは、昔の音源が保管されているところですね。もちろん、そのCMを録音している方がいらして、それをアップロードしなければ、一般に聞くことができませんが、探してみる価値はあります。
「モーリス持てばスーパースターも夢じゃない」と検索したら、昔のラジオCMが見つかりました。
懐かしさで、思わず声をあげてしまいました。
友達と一緒にアコースティックギター(当時はフォークギターと呼んでいた)を初めて手にして、コード「F」の洗礼を浴びた当時を、鮮やかに思い出していました。