「喜神なかるべからず」

 

今日は菜根譚から。

 

疾風怒雨、禽鳥戚戚。

霽日光風、草木欣欣。

可見天地不可一日無和気、

人心不可一日無喜神。

 

こんな読み方です。

 

疾風怒雨には、禽鳥(きんちょう)も戚々たり。

霽日(せいじつ)光風には、草木も欣々(きんきん)たり。

見るべし、天地に一日も和気なかるべからず、

人心に一日も喜神なかるべからず。

 

最後の「人心に一日も喜神なかるべからず」という言葉は、私も聞いたことがあります。

こんな訳になります。

 

嵐の日は、鳥さえも不安でおびえて悲しげに鳴く。

晴天で風の穏やかな日は、草や木も喜び楽しげである。

だから天地の間には一日でものどかな陽気がなくてはいけないし、

人の心もたとえ一日でも喜びと楽しい気持ちがなければならない。

 

ずっと面白くない日が続いたとしても、笑顔がない毎日ではいけない。

喜びを見つけて、笑ってみようという教えです。

喜神とは子どものように無邪気に面白がる心。

天真爛漫な心を大事にしたいものです。