次の二つは巷でよく言われている「現実」です。
- 自分の望み通りに人が動いてくれるとは限らない。
- 他人を変えようとしても変わらない。
この「現実」があるにも関わらず、期待してしまう分だけイライラしたり、怒ってしまうことになります。
セネカは怒りを「価値判断の誤り」と定義しました。
自分に害を与えるものでなければ、他人のことはそのまま受け入れてしまうに限ります。
そして、イライラや怒りは先延ばしにしてしまうこと。すぐに行動に移してしまうと、きっとのちのち後悔のタネになります。
セネカはこうも言いました。
「怒りを我慢するのではなく、怒りに我慢させるのだ」
イライラした時、それが非現実的な期待だったのだと、気づくことです。
本当の怒りとは、瞬時に沸騰するようなものではなく、悲しみに満ち、切なさを伴った、深く静かなものです。
人を傷つける力に対して、私たちはまっすぐに意志を示さなければならないのだと思います。