あるべきようにある

 

ゴッホの言葉です。

美しい景色を探すな。景色の中に美しいものを見つけるんだ。

 

道元禅師が確か似たような歌を詠んでいたっけと思って、探してみました。これです。

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて すずしかりけり

 

ありのままにそこにある自然の四季の姿。余分なもの、足りないものなどなく、あらゆるものの中心にある本質を詠った歌です。

ゴッホの言う「美しいもの」とは、道元禅師の歌に込められた自然の本質に通じるものだと感じます。

そして、まど・みちおさんの詩も、きっとそこに通じています。例えば「ナマコ」という短い詩。

 

 ナマコ

 

 ナマコはだまっている

 でも

 「ぼく ナマコだよ」って

 いってるみたい

 

 

「あるべきものが、あるべきところに、あるべきようにある。」

人間もそういう姿でいられれば、それだけで幸福でしょう。