「過ちを改める」

 

過(あや)まれるを改(あらた)むる善(ぜん)の、これより大きなる無し

 

天台宗の僧、慈円が「愚管抄」に記した言葉です。

 

「過失を認めてすぐに改めるという善にまさる善はない」または「過ちを悔い改める以上の善はない」という意味です。

 

人は過ちを犯すものです。

 

意図しなかったものなどは、思わず「自分には関係ない」と責任の範疇から逃れたくもなります。

 

しかし、過ちを自分の内側に吸い込んで、主導権の輪に入れることで、やっと見えてくることがあります。

 

問題を引き受けなければ、解決はほど遠いものです。

 

それほど「過失を認めてすぐに改める」という行為は、言葉以上の覚悟が必要です。

 

「これより大きなる無し」と言い切った言葉の重さを、心に刻みたいと思います。