個人史ドキュメンタリー

 

いつも他愛のない話ばかりですが、今日は輪をかけて他愛のない話をします。

 

しかも、ずっと思っていることなので、ひょっとしたら以前にしたことがあるかも知れません。

 

人は死ぬときに(死んだあとに?)四十九日間は迷っているのだと言います。

 

そのため、あの世で七日間ごとに七回、生前にしたことの審判が行なわれます。人生で起こった一つひとつの出来事や場面を反芻し、反省するのだそうです。

 

それで遺族は、故人が成仏できるように四十九日の間、七日目ごとに供養してそれを故人に振り向けようとします。

 

四十九日目に最後の審判が下ります。四十九日法要というのはそういうことですね。

 

私は、死んだあとの「人生で起こった出来事や場面を反芻する」のが、とても楽しみなのです。

 

恥ずかしいことや後悔や反省が山ほどあるのはわかっているのですが、もう一度あの人に会えるとか、あの場面をもう一度確認したいとか、いろいろあります。

 

忙しくて立ち止まって深く考えなかったことや、さっと通り過ぎてしまったこととかあります。それをもう一度見てみたいのです。どういう意味だったのか、再確認をしたいです。

 

ビートルズのようなスーパースターなら50年前の映像がドキュメンタリー映画として編集されて、生きているうちに再確認することは可能でしょうが、私たちではそうはいきません。

 

「Get Back」を、今のポール・マッカートニーやリンゴ・スター、オノヨーコの副音声つきで一緒に観てみたいと思うのは、私だけではないはずです。

 

そういう個人史ドキュメンタリー鑑賞会を、遍く人間に最期のイベントとして準備されているのならば、楽しみでしかたないと思うのです。