日本版シンデレラ「鉢かづき姫」

 

シンデレラはディズニー版があまりにも有名で、そのイメージが定着しすぎていますが、グリム版やフランス宮廷のペロー版などを筆頭に、全世界に500以上の類話があるそうです。

日本もその例外ではなく、日本版シンデレラと言われているのが、室町時代の御伽草子に収められている「鉢かづき姫」です。

大阪の寝屋川市のホームページで「鉢かづき姫」のお話を詳しく読むことができますが、ここではWikipediaから紹介しますね。

(寝屋川市ホームページはこちら → 「鉢かづき姫の物語」 )

昔、河内国に寝屋備中守藤原実高という長者が住んでいた。長谷観音に祈願し、望み通りに女の子が生まれ、やがて美しい娘に成長した。しかし母親が亡くなる直前、長谷観音のお告げに従い娘の頭に大きな鉢をかぶせたところ、鉢がどうしてもとれなくなってしまった。

母親の死後この娘(鉢かづき姫)は、継母にいじめられ家を追い出された。世をはかなんで入水をしたが、鉢のおかげで溺れることなく浮き上がり、「山蔭三位中将」という公家に助けられて、風呂焚きとして働くことになった。中将の四男の「宰相殿御曹司」に求婚されるが、宰相の母はみすぼらしい下女との結婚に反対し、宰相の兄たちの嫁との「嫁くらべ」を行って断念させようとする。

ところが嫁くらべが翌日に迫った夜、鉢かづき姫の頭の鉢がはずれ、姫の美しい顔があらわになった。しかも歌を詠むのも優れ、学識も豊かで非の打ち所が無い。嫁くらべのあと、鉢かづき姫は宰相と結婚して3人の子どもに恵まれ、長谷観音に感謝しながら幸せな生活を送った。

いわゆる典型的な「シンデレラ・ストーリー」ですね。

最初は継母にいじめられ不遇な時期を過ごすけれども、御曹司(王子)に見初められて求婚される。誰もが「まさかこんなみすぼらしい娘を」と思うが、どんでん返しが起こって、結ばれ、幸せになる。

こんなストーリーが全世界にあるというのは、すごく興味深いものがあります。

 

Sanzōshi-emaki Hachi-kaduki

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